皆さんこんにちは、TaroTechです。
今回はシリーズ第3弾ということで、「推論(内訳推理)の解法テクニック」について例題付きで紹介していきます。
推論はSPIの中でも最重要項目であるため難易度もそれなりに高く、SPIの高得点のカギを握っているともいわれているため対策必須の分野になります。
この記事では苦手な人でも解法を自分のものにできるよう、実際に私が解く際に使っているメモ書きを解説として掲載しています。
是非この機会に苦手を克服していきましょう!
1.推論とは?
推論とは、与えられた条件や情報から1つの答えまたは複数の答えを導く問題を指します。
主に就職活動におけるSPIの非言語分野において出題される問題になります。
問題の性質としては、数式を立てて答えを導く単純計算系というよりは、パターンを書き出しながらパズルに当てはめていくようなタイプになります。
時間を掛ければ答えにたどり着けるように、そこまで難解な問題というわけではありません。
しかし、限られた時間の中で正確に処理していくというのが推論の最大の難関ポイントになります。
また、普段から触れる機会の少ないタイプの問題になりますので、ある程度の「慣れ」が必要なのも推論の厄介なところになります。
推論はSPIにおいて頻出の分野でありかつ高得点のカギを握る分野である
始めのうちは難しく感じても、たくさんの問題を解いていく中でしっかり対策して苦手意識をなくしておくことが就活や採用試験において非常に大事になってきます。
2.推論全般の対策・攻略法
ここでは推論全般の対策や攻略法について解説していきます。
2-1.問題パターンごとに解法を知る・覚える
対策・攻略法の1つ目は「問題パターンごとに解法を知る・覚える」です。
ひとえに推論と言ってもいくつかのパターンが存在します。
種類 | 重要度 |
---|---|
正誤判断 | |
順番推理 | |
内訳推理 | |
平均推理 | |
密度・濃度 | |
勝ち負け | |
位置関係 | |
チェックボックス | |
数値推理 |
このように推論にはいくつかの問題パターンが存在し、問題ごとに解法や導出までの過程が異なります。それぞれの条件の正誤を判定する問題もあれば、当てはまるものをすべて選ばせるような問題もあります。
学習する過程でそれぞれの解法を知ってさらに覚えることで、問題を解くスピードを上げていくことが大事になります。
是非解法を自分のものにしていきましょう!
2-2.問題文に書かれた情報を式や図に書き起こして整理する
対策・攻略法の2つ目は「問題文に書かれた情報を式や図に書き起こして整理する」です。
推論を素早く正確に解く上でとても大事なのが、情報を整理するということになります。
推論では問題文に多くの情報が書かれており、その情報を基にパターンを書き出しながら問題を解いていくのが一般的です。
もし問題文から読み取ったことを頭だけで考えてしまうと途中でパターンがごちゃごちゃになって結局解けないということになりかねません。
そのため情報を整理して図や式に置き換えながら解答を考えるのが推論を攻略するコツになります。
勉強するときは2色のペンを使って情報を整理するのがおすすめ
推論の問題には1つの問の中で①と②が続いている「組問題」と呼ばれる問題が存在します。
このような問題では①で書きだしたパターンをさらに②で深掘りして答えを導くことになります。
こういった組問題を解く際に、それぞれの問題ごとに使用するペンの色を分けることで情報を色分けするということができます。
そうすることで色ごとに情報が整理され問題を解くスピードを自然と上げつつ正確に解く練習ができるのです。
2-3.学習するときは時間がかかってでも自力で答えまで導出する
対策・攻略法の3つ目は「学習するときは時間がかかってでも自力で答えまで導出する」です。
そもそも学習の時に自力で解くことができなければ、本番でも答えにたどり着くことは不可能です。
逆に言えば時間がかかってでも自力で答えを導き出せるということは、推論を解く能力は備わっているということになるので、後はスピードを上げる訓練をするだけということになります。
最初は模範解答に頼りながら答えまでの過程を真似してもいいので、少しずつ答えを見ないで解くという方式にシフトしていけるとよいでしょう。
このように練習でしっかり自分で解くという癖をつけておけば、本番で初見の問題が出ても、身に着けた解法通り答えを導いて高得点を得ることができるようになります。
2-4.学習が進んだらひたすら問題演習と実践を積むこと
対策・攻略法の4つ目は「学習が進んだらひたすら問題演習と実践を積むこと」です。
結局のところ推論はたくさん問題を解いて慣れることが一番大事になります。
ある程度解法のインプットが終わったら、あとは問題集や実際にテストセンターで受験することをおすすめします。
私も問題集を買って徹底的にアウトプットをし続けていたら、いつの間にか推論が得意になっていました。
【おすすめ問題集】
どちらか1冊を買って何周か問題を解くことを推奨します。
【おすすめのサービス】
おすすめ度:
費用:2500円/6か月(※キャンペーン中)
SMART/SPI-Gでは、SPIを実際に自分のパソコンやスマホから本番さながらに演習することができるサービスになります。
メインターゲットは転職者ですが、ラインナップはSPIだけでなく玉手箱も含まれているため就活生にもおすすめです。就活仲間と割り勘して半年間問題演習するとよいでしょう。
4.推論(内訳推理)の例題と解答
この記事では推論(内訳推理)の例題と解答を紹介していきます。
まず自力で問題を解いてみよう!
例題
問1
黒、赤、青のボールペンを、それぞれ1本以上、合計で15本買った。15本の内訳について、次のことが分かっている。
Ⅰ) 黒のボールペンは5本以上買った。
Ⅱ) 赤のボールペンと青のボールペンの差は3本である。
次の推論のうち、確実に正しいと言えるものはどれか。
ア 黒のボールペンの本数は偶数である。
イ 黒のボールペンが6本ならば、赤のボールペンは6本である。
ウ 赤のボールペンが5本ならば、黒のボールペンは8本である。
問2
小学生、中学生、高校生が合わせて10人いる。それぞれの人数について、次のことが分かっている。
Ⅰ) それぞれ少なくとも1人はいる。
Ⅱ) 小学生の人数は中学生の人数より多い。
①次の推論のうち、確実に正しいと言えるものはどれか。
ア 高校生が6人なら、中学生は1人である。
イ 中学生と高校生の人数が同じなら、小学生は4人か6人である。
ウ 小学生と高校生の人数が同じなら、中学生は4人である。
②次の推論のうち、確実に正しいと言えるものはどれか。
カ 小学生の人数が高校生の人数より多いなら、小学生は5人以上である。
キ 中学生の人数が高校生の人数が多いなら、小学生は5人以上である。
ク 高校生の人数が中学生の人数より多いなら、中学生は1人か2人である。
問3
イチゴ・ミカン・バナナ・リンゴの中で、最も好きな果物を1つ選んで投票するアンケートを150人に対して行った。その結果が次のようになった。
①次の推論のうち必ずしも誤りとは言えないものはどれか。
ア バナナの票数が40票のとき、リンゴの票数が30票になる。
イ イチゴの票数が50票のとき、リンゴの票数が20票になる。
ウ ミカンの票数が50票のとき、バナナの票数が30票になる。
②次の推論のうち必ずしも誤りとは言えないものはどれか。
カ イチゴの票数が70票のとき、ミカンの票数が40票になる。
キ イチゴの票数が60票のとき、バナナの票数が30票になる。
ク ミカンの票数が50票のとき、リンゴの票数が20票になる。
※必ずしも誤りとは言えない⇒条件に当てはまるパターンが1つでもあれば「〇」
問4
重さ2kgの製品P、重さ3kgの製品Q、重さ5kgの製品Rがある。3種類の製品をまとめて合計40kgに梱包して出荷したい。梱包は次の条件にしたがって行うこととする。
Ⅰ) 3種類とも少なくとも1個は出荷する。
Ⅱ) 製品Rの個数は、製品Qの個数より多く出荷する。
Ⅲ) 梱包材の重量は考慮しない。
①次の推論のうち確実に正しいと言えるものはどれか。
ア 製品Rが6個なら、製品Qは1個である。
イ 製品Qが2個なら、製品Pは7個である。
ウ 製品Pが3個なら、製品Qも3個である。
②次の推論のうち確実に正しいと言えるものはどれか。
カ 製品Qが1個なら、製品Rは3個である。
キ 製品Pの個数が製品Qの個数より多いとき、製品Rは4個である。
ク 製品Pと製品Qの個数が同じなら、製品Rは5個である。
問5
X、Y、Zの3種類のコーヒー豆を買いたい。コーヒー豆の値段は、Xが100gあたり800円、Yが100gあたり1200円、Zが100gあたり1000円である。3種類とも、少なくとも100gずつ買うものとする。
①予算7000円でなるべく多くのコーヒー豆を買う。コーヒー豆Xは最大何グラム買うことができるか。
A 400g
B 500g
C 600g
D 700g
E 800g
②コーヒー豆Yを、Zの3倍買いたい。予算1万円で、コーヒー豆Zは最大何g買うことができるか。
A 100g
B 200g
C 300g
D 400g
E 500g
解答
問1. アとウ
問2. ①アとウ ②キとク
問3. ①イ ②キとク
問4. ①ウ ②正しいものはない
問5. ①C ②B
5.推論(内訳推理)の解法テクニック
それでは最後に推論(内訳推理)の解法テクニックについて紹介します。
最大値・最小値から代入する
解法テクニック1つ目は「最大値・最小値から代入する」です。
今回紹介した内訳推理の問題ではほとんどの場合で、各項目同士の大小関係や全体の合計値が条件として与えられます。
例えば問2だとそれぞれの条件から中学生の人数という値の最小値(範囲の端)が決まるため、闇雲に代入して考えるよりも考えやすくなります。
また、問5でも値を予想して代入するよりも、問題文から読み解ける情報を頼りに数学的な原則にのっとり最小値を代入することで解答に早くたどり着くことができます。
このように、内訳推理では最小値や最大値に注目しながら代入していくことで効率的に問題を解くことができるようになります。
閾値(しきいち・いきち)を利用する
解法テクニック2つ目は「閾値を利用する」です。
そもそも数学における「閾値(しきいち・いきち)」とは、数学的な境目や境界線となる値を指します。
今回紹介した内訳推理では、この閾値を利用することが効率よく問題を解く上でのカギとなります。
例えば今回の問3の場合にこのテクニックは有効となります。
問題文で「必ずしも誤りではないもの」について問われているため、条件に当てはまるパターンが1つでも見つかれば「〇」となります。
①-アではバナナ=40という条件が与えられているため、その閾値であるミカン=41という値を代入することによりそれ以外のパターンを調べなくても答えを確定することができます。
このように内訳推理では閾値をうまく活用することで効率的に問題を解くことができるようになります。
まとめ
皆さんいかがだったでしょうか?
今回は推論の攻略法~内訳推理編~ということで、例題とともに解法テクニックを紹介してきました。
推論は始めは難しくても、学習を積み重ねているうちに少しずつ問題に慣れてきます。
ぜひ今回紹介した解法テクニックを駆使して高得点を狙っていきましょう!
コメント
問2なんですが
中学生が4人いると小高3人×2になるため
条件IIが破綻しませんか?