皆さんこんにちは、TaroTechです。
今回は就活における「ESの書き方」について、私が学生時代に実際に書いたESを基に解説していこうと思います。
学歴がないと不安になっている人や人に誇れるような経験・体験をしてこなかったという人も心配いりません。ESは中身のすごさよりもいかに分かりやすいかということとその結果に至ったプロセスが大事なのです。
この記事を読んであなたも通過率8割越えのESの書き方をマスターしていきましょう。
ちなみに私のES勝率は、15/18社なので83%でした。
1.なぜESをきちんと書くべきなのか
早速ですがなぜESをきちんと書かなければならないのでしょうか?
その答えは、「ESが選考の最初の関門だから」です。
そもそも企業を受けるにあたって、多くの場合、選考の最初の関門がESになります。
ということはどんなに志望度が高く熱意をもってエントリーしたとしてもESが通過しなければ面接にすら進むことができません。
それぐらいESは丁寧に時間をかけて書かなければならないのです。
また、晴れてESが通過したとなったときにその後の面接内容のベースになってきます。
もちろんESの内容とは異なる質問が来ることもありますが、基本的に面接はESに書いた内容をベースに進められるということを鑑みるとESの重要性が分かると思います。
2.ESを書くにあたっての前提
この記事ではESの書き方について説明していきますが、ESを書くにあたりいくつか押さえておくべき前提があります。
2-1.WEBテストの点数が悪いとESの内容に関係なく落ちることがある
実は多くの就活生が思っている「学歴が低いからESで落とされた」という考えがありますが、著者的にはあれは間違いだと考えています。
たしかに企業によっては何万という数のESが送られてきていて「学歴フィルター」という名のもとふるいにかけられているかもしれません。
しかし、たいていの場合ESで落とされているのは同時に受験するWEBテストで基準の点数に届いていないからです。
要は学歴が問題で落とされているのではなく、テストの点数が高い順に通過させていったらきちんと対策している人やテストが得意な高学歴の人たちが多くなり、逆にテストに自信のない人(学歴に自信のない人に多い)や対策を怠った人が落とされているだけの話なのです。
そのため学歴に自信がない人こそきちんとテスト対策を行うことで格段にESの通過率が上がっていくと考えられます。
2-2.ESに書く内容は実体験にするかそれとも完全に嘘の話を書くか
ESにおいて特に実体験を伴うような文を書くときに大きく2つのパターンに分かれます。
このパターンについては、実際に自分が体験したことを書くのでESに通過した後の面接等でもストーリーに矛盾なく話すことができます。
このパターンについては自分が全く体験していないストーリー(例えば先輩のストーリーを丸パクリするなど)をあたかも自分が実際に体験したかのように書きます。
話が作れる分、他者の度肝を抜くような壮大なストーリーを作ることができるかわりに、相当な演技力が試されます。
私としては当然パターン1を推奨していますが、面接等で最後まで矛盾なくストーリーを自分のものとして話せる自信があるならパターン2で勝負に出てみるのも一つの手だと思います。
3.ESを書く時のポイント
ここまではESを各前段階の前提の話をしてきました。
ここからは実際に私が実践していたESを書く時のコツについて説明していきます。
3-1.結論ファーストで分かりやすい文章の流れを心掛けよう
ビジネスの世界でも何でもそうですが、一般的に文章は結論ファーストが読みやすいといわれています。そのため、奇をてらったような文よりも王道の文構成の方が通りやすいといえます。
頻出ES質問における具体的な文章の流れは以下の通りです。
特に3と4については学チカにおいて大事な部分になってくるため、設問の字数制限に応じて文の長さを調節するようにしましょう。
学チカにおいて大事なのは、結果のすごさよりもその結果に至ったプロセスやその体験から何を感じて何を学び取ったかということなのでその部分は必ず文の中に盛り込むようにしましょう。
学生時代に特に頑張った経験について教えてください。また、その中であなたの強みが発揮されたエピソードを教えてください。(400文字)
所属していた体育会における後輩育成に注力しました。例年、私の部には初心者しかおらず、人数の少ない上級生だけで試合を戦うことが基本となっていました。そのため、体力の落ちるゲーム後半に失点が増えるという課題がありました。この課題を克服するためには、チームの底上げとして後輩を育成し試合に出場させることが不可欠だと考えました。そこで私は4年次に副主将として、強みである考導力を活かしてチームで後輩育成に取り組みました。具体的には、後輩との振り返りの場を増やすことと自主練習の強化を自らが先頭に立って行うとともに、チーム全体に推進していきました。次第に後輩のみならずチーム全体でのレベルアップにつながることで、後半に失点が増えるというチーム課題を克服できました。その結果、リーグ戦では前年度よりもリーグ内順位を上げることに成功したとともに、引退後は後輩たちが上級生の立場として秋のリーグ戦で優勝を果たしてくれました。
4についてはなるべく受ける企業が同業他社と比べてどこがどう優れていて、かつ自分のやりたいことと合わせてなぜいいのかかけると評価が高くなりやすい項目になります。
5に関しては、インターンのESならそこで学びたいことや期待することを書くのがベターで、本選考なら「以上の理由により御社を志望します」的な文を書くとよいでしょう。
NTTデータの求める人物像から一つ選び、
これを元にNTTデータの志望理由を説明(200文字)(考導力、変革力、共創力)
選択ワード:考導力
私はITにおけるモノづくりで利便性を生み出し、社会を豊かにしたいという思いがあります。貴社でなら、これまで多くの仲間を巻き込み成果を上げてきた経験を活かし、チームで社会に対する価値を創出できると考えました。また、貴社はSIerのトップカンパニーであり、長年培ってきた信頼性やマルチベンダーとしての強みを活かすことで、様々な分野から顧客や社会にとって最高な価値を提供できると考え、志望致します。
3-2. 同じ言葉や表現を繰り返さない
ESは大体200~500文字くらいが多く、文章の長さとしてはそこまで長くありません。
そのため同じ単語や言い回しは繰り返さない方が文のすっきり感が上がるとともに、文章の上手さを引き立てることができます。
例
× 私は~に対して自ら率先して~しました。このように率先して行動した結果、~になりました。
○ 私は~に対して自ら率先して~しました。このように主体性を持って行動した結果、~になりました。
これはやや極端な例になってしまいますが、文を通して常に言い換え表現を活用してスマートな分にしていくことが望ましいといえます。
3-3. 内容は少し大げさに書く
人気企業ともなると毎年何千何万ものESが送られている中で、いかに読み手の目を引いて通過させたい(面接に呼びたい)と思わせられるかも大事になってきます。
あまりにも文が平凡すぎると読み手が退屈に感じてしまうかもしれません。まったくの嘘はあまり良くはないものの、すごくないようなエピソードもめちゃくちゃ苦労した感を出してオーバーに書くのも良い手だといえます。
例
× 自らの研究において~という困難に直面した私は、教授とディスカッションを交わすことで~しました。
○ 自らの研究において~という困難に直面した私は、教授とのディスカッションを毎朝の習慣にすることで~しました。
このように同じような言い回しでも少し大げさに書くことで、自分のエピソードをより大きくかつ頑張ったように見せることができます。
3-4.ESが書けたら第三者に添削してもらおう
実際にポイントを押さえながらESが書けたら、必ず第三者に見てもらいましょう。
自分では気づかなかった誤字・脱字に気づくことができたり、内容について指摘してもらえたりします。
ESは客観性(人が読んでどう感じるか)が非常に大事になってくるので、必ず自分の文を他者に読んでもらい少しずつブラッシュアップしていきましょう。
4.実際に著者が提出したES
最後におまけで私が学生時代に書いたESをいくつか載せておきますので是非参考にしてみてください。
志望動機
日本総合研究所ESより
採用ホームページ・説明会・セミナーなどで日本総研の考え方に触れ、どのようなポイントに最も共感したか教えてください。(400)
SMFGのIT戦略部門としてSMFGと同じ目線に立ち、ビジネスと社会の両方に貢献していこうとする姿勢に共感しました。貴社のイベントに参加し社員の方々と交流させていただく中で、SMFGと同じ立場で提案できることが貴社の強みだと感じました。ユーザー目線に立って企画提案することで顧客にとって本当に価値の高いシステムを作り、ビジネスに貢献しようという姿勢が感じられました。また、ユーザー系SIerの枠を飛び越え金融系SIerとして世界経済そのものにも影響を与え、社会基盤を支えているという使命感にも魅力を感じました。貴社の役職については、インターンシップにおいてPMについて理解を深めました。何でもするのではなく、物事を取捨選択することで答えのない中から最適解を見つけることが大切だと学びました。私も貴社において、強みである統率力を活かしながら仲間とともに最適な価値を提供できるよう努めていきたいです。
NTTコムウェアESより
当社を志望する理由と、当社で挑戦したいと考えていることを教えてください。(400字以内)
私はI Tにおけるモノづくりを通して社会を豊かにしたいという思いがあります。貴社はN TTグループの一員として長年培ってきたノウハウを活かし、ビジネスと社会の両方に対して価値を創出してきたことから社会貢献度が高いと感じました。また、上流から下流工程まで一括で担うことにより、一つのチームでお客様に寄り添ったモノづくりができる点にも魅力を感じました。そして、私もその一員としてICTを駆使し、ビジネスと社会に対して「利便性」を生み出すことで豊かさに貢献したいと考え志望しました。私は貴社においてビジネスの場における業務効率化に挑戦したいと考えています。アルバイト先でGPSを駆使したシステムによって業務における利便性を感じた経験から、私もエンタープライズ事業に携わりたいと考えました。また、将来的には強みである統率力を活かしたPMを目指し、多くの仲間をまとめながらプロジェクトを成功に導いていきたいです。
花王ESより
花王を志望する理由をご記入ください。(400)
モノづくりを通して人々の心豊かな暮らしに貢献したいと考えたからです。私の日常生活を振り返ったときに、例えば、洗濯物がきれいに仕上がった時やスキンケアで肌の調子が良い時に幸せを感じます。この経験から、製品によって人々の清潔さや美しさに訴えかけることが心の豊かさにつながると気づきました。そして私も貴社において、幅広い製品や素材の研究開発を通じて「よきモノづくり」に携わり、人々の清潔・美・健康に貢献したいと考えました。また、貴社の技術基盤や社風にも注目しています。応用開発だけにスポットを当てるのではなく基礎研究も大切にしている点や、個性を結集してチームでモノづくりに取り組める点に魅力を感じました。そして、これまでの部活動や研究での経験と照らし合わせたときにやりがいを持てると考えました。貴社でも、自身の強みである統率力や粘り強さを活かし、「よきモノづくり」で社会に対して価値を創出していきたいです。
学チカや自己PR
ご自身が自覚している性格の強みと弱みについてご記入ください。(200)
強みは「統率力」です。これまで部活動や学校行事においてリーダーとして仲間をまとめながら活動に取り組んできました。その際、チームメンバーの意見に耳を傾け、独りよがりにならないよう意識していました。弱みは「執着心が強すぎること」です。1つの物事にこだわりすぎて周りが見えなくなってしまうため、日ごろから他者の意見を取り入れながら一度冷静になることを心掛けています。
学生時代に一番こだわりを持って取り組んだ経験を記述してください。(200字以内)
私は大学から始めたアイスホッケーにおけるスケート技術向上にこだわりを持って取り組みました。下級生の頃は基礎的なスキルを磨くためにネットでドリルを調べ、反復練習することで氷に乗る感覚を身につけていきました。また、上級生になってからは練習や試合の映像を毎回確認し、プレー中のストップおよびターンの向きやタイミングを細かく分析し試行錯誤しました。この結果、4年時にはチームの得点王になることができました。
あなたが本当に関心を持ったものを画像一枚で表現してください(写真一枚と300文字)
私は東野圭吾という作家のミステリー小説に関心を持ちました。中学生の頃から朝読書の一環で小説を読むことが好きになり、その中でも東野圭吾の小説は読み出すと止まらないくらい引き込まれました。私が特に好きな作品は「容疑者Xの献身」です。この作品は200万部以上売れるとともに映画化もされた人気作品の一つです。犯行トリックの面白さだけでなく、容疑者と主人公および周辺人物との人間ドラマにもスポットを当てた奥の深い作品だと思いました。この作品のみならず、東野圭吾の持つ独創的なアイデアによって多くの人が魅了されているように、企業のモノづくりにおいても斬新なアイデアは根強い人気のエッセンスだと感じました。
あなたの特徴を表すキャッチフレーズを二つとそれに関するエピソード(500文字)
「ストイックを愛する男」
私は中学から大学までの10年間、努力により部活と学業の両立を果たしてきました。ここでは、大学4年間について説明します。私は高校まで続けていたサッカーをやめ、大学から新しいことへの挑戦としてアイスホッケーを始めました。周りも初心者ばかりだったことから、いつかチームの顔になるという目標を立てました。私はこの目標に対して、毎週必ず全体練習とは別に自主練習の時間を作るという個人課題を設定しました。特に、スケートには人一倍こだわりを持っていたので、リンクに何度も足を運び練習を重ねました。時には、同期や後輩も誘って一緒に走り込みや筋トレを行い切磋琢磨しました。一方、学業においては授業に対して休むことなく真剣に向き合い、板書はすべてノートに記録することを心掛けました。テスト前になると、毎回友人とともに過去問を解き、模擬授業会を開くことで人に教えるという行為を通してお互い理解を深めていきました。この結果、部活ではチームの得点王になるとともに、学業面では成績優秀者として大学院の推薦を頂くことで達成感を感じることが出来ました。以上のエピソードから、私は何事にも努力できる点が持ち味だと自負しています。
5.まとめ
皆さんいかがだったでしょうか。
今回は「ESの書き方」ということで実際の文章も交えながら解説してきました。
何度も言うように、ESは選考の最初の関門であることからもいかに丁寧に分かりやすく書くかということが重要になってきます。
しっかりESの書き方をマスターして「ES落ち」とはさよならしましょう!
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